World Walker
「旅の途中と言ったな」

ルドルフが肩越しにりせの顔を見る。

「もう魔界は十分に堪能しただろう…次元跳躍はできるな?早々に魔界を去れ」

「な…」

彼の言葉にりせは驚愕する。

「アンタ…私を庇ってくれるの?それに…この連中一人で相手するつもり?」

「庇うも何も」

りせから視線を逸らすルドルフ。

「俺は元々君をどうこうするつもりはない。君が魔界に迷い込んできていたから声をかけた、それだけだ。戦ったのも君が吹っかけてきただけの事だしな。それに…」

ルドルフの全身から、魔力が立ち昇る。

「この連中なら俺一人で事足りる」

< 237 / 456 >

この作品をシェア

pagetop