World Walker
まんまとタダで食事にありついた図々しいりせ。

一口頬張ると、小エビの甘味と濃厚な特製マヨネーズの酸味、マスタードの辛味が程よく混ざり合って美味しい。

流石は人気店のランチメニューだ。

「この世界の人じゃなさそうですねぇ」

美味しそうにサンドイッチにパクつくりせを見ながら、女性が言う。

「え、わかるの?」

「はいぃ、この世界…『天空宮市(てんくうみやし)』は召喚や次元跳躍の技術も発展してますから…他所の世界に行ったり来たりしてる人も多いんです。だから珍しくないんですよぉ」

「天空宮市ね…」

科学と幻想が混在し、次元跳躍も珍しくない世界。

りせにとっては動き易い世界のようだ。

< 248 / 456 >

この作品をシェア

pagetop