World Walker
「主人…来栖 恭太郎より命じられて、お客様方のお持て成しをしに参りました」

執事の方が言う。

やはりか。

そう言いたげに、ヘヴンとりせがアイコンタクトを交わす。

「申し遅れました」

執事が恭しく頭を下げる。

「私、『非ず者達の館』で来栖様の執事をしております、クレオ・パトリックと申します。彼女はメイドのリルチェッタ・スゴウ」

「……」

クレオに紹介され、リルチェッタは前で手を結んで丁寧に礼をする。

「そして向こうにいますのは、館の番犬のライガンです」

クレオは、りせ達の前にいる狼を指して言った。

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