World Walker
「滅せよ、魔物ども」

右手でクレオ、左手でライガン。

二体の魔物を左右の掌打で吹き飛ばすヘヴン。

燻る痛みが、聖痕の威力を物語る。

「ほらほら、どうしたの?」

りせもまた、拳打でリルチェッタを翻弄していた。

削り取るダメージは僅かずつではあるものの、リルチェッタの方は全く拳を当てる事が出来ない。

膨れ上がった筋肉がスピードを殺し、りせの動きについていかないのだ。

ましてやりせは、『相手の個体能力よりもやや上の出力』を出せる能力の持ち主。

敗北は絶対に有り得ない。

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