World Walker
「着地際を狙うだなんて狡猾ね、魔女…」

「魔女って言い方はやめてもらえるかしら?癇に障るわ」

呪眼から魔力の光を放ちながら、メグは再び右手をかざす。

その右手に収束するは、凄まじい力感を伴う光の奔流…。

「『消滅』の魔術…私の知っている中では結構高度な魔術かな…貴女くらい消し飛ばすのは訳ないわ」

涼しい顔で恐ろしい事を言ってのけるメグ。

「さっさと御影市に来た目的を白状して、二度と私と修内太に近づかない事を誓えば、まぁ片腕を吹っ飛ばす程度で許してあ…」

ドスッ。

余裕ぶって長々と語っていたメグの左胸に、氷の刃が突き刺さった。

「あ…ぐ…」

跪くメグ。

「ご高説の途中悪いんだけど」

メグの発動させた『氷柱』、その切っ先を折り取って投げつけたりせは言う。

「話が長いのよ」

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