World Walker
「で…」

ヘヴンの怒りになど気にも留めず、来栖はりせの方を見る。

「貴様は何だ?娘…祓魔師と共に来たからとて、修道女という訳でもなさそうだが…」

「天地 りせよ」

真名を明かすのは魔術戦闘や魔との戦いにおいて危険、呪いや魔術に利用される。

ヘヴンにそう忠告されたにもかかわらず、彼女はあっさりと来栖に対して名乗った。

「マー君にお願いされて、アンタをわざわざ訪ねて来てやったのよ、来栖 恭太郎」

「マー君?誰だソイツは」

覚えがないとばかりに眉を顰める来栖。

「知らないとは言わせないわよ!アンタの生みの親よ!」

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