World Walker
『異界開門』

それがメグの行使した魔法…デッドゲイト家に伝わる禁呪の名称だった。

デッドゲイトの魔女はその名が示す通り、その身そのものが異界への扉となっている。

それを開放するのが、魔女の体のどこかにあるという『デッドゲイトの紋章』。

魔女によって紋章の位置は違うが、メグの場合は氷の刃で貫いた胸にある。

紋章を貫く事。

それこそが異界開門発動の条件となる。

後は呪眼の行使も、呪文の詠唱も必要ない。

門は己自身なのだ。

己の内在する魔力を体内に走らせる事で、異界の門は開放される。

そして開放されたら最期。

この世界は異界に塗り潰される。

「間が悪い所を貫いたわね」

煌々と光り輝くメグの呪眼。

「開いたら最期…貴女を死に誘うまで禁呪は終わらないわ」

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