World Walker
「殺すなんて勝手に決めないで!」

りせは走り出た!

「マー君は優しくて本当にいい奴なんだから!アンタみたいな簡単に人殺しできる奴と一緒にしないでよ!」

左右の拳打を繰り出すりせ。

これを来栖は回避する。

まるでCGを駆使した映画のワンシーンのように、瞬時に蝙蝠化して回避しては回り込み、回避しては回り込みを繰り返す。

それでも来栖を見失う事なく、的確に攻撃を繰り出すりせの反射神経もずば抜けているが。

「そうは言うが」

からかうように、挑発するように。

りせを翻弄しながら来栖は言う。

「そんな『簡単に人殺しできる奴』を創造したのは、紛れもなく貴様のマスターなのだぞ?」

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