World Walker
壁を突き抜け、湿った地面を転がり、泥だらけになるりせの体。

外を徘徊していたライガンが一目散に駆け寄ってきて、りせの柔肌に食らいつこうとするが。

「失せろ駄犬」

壁の穴から出てきた来栖の一喝に、ライガンは足を止める。

「その女は俺の獲物だ。貴様が手を出す事は許さん」

そう言って、横たわったままのりせの腹を踏みつける!

「あぐぁっ!」

「そらそらどうした、いつまでも寝そべっていると口から臓腑がはみ出るぞ?」

りせの柔らかい体の感触を愉しむように、前傾姿勢で体重をかける来栖。

上等な革靴の踵が、完全にりせの腹に埋没していた。

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