World Walker
「…?」

来栖はりせの行動に違和感を覚えた。

彼の踏み付けから逃げようとはせず、両手に拳大の光の球を発生させるりせ。

それを来栖に投げつけて攻撃でもするのかと思われたが、攻撃はしない。

投げはしたものの、来栖とは見当違いの方向へ。

見ていると、その光は空中で、地表付近で、見る見るうちに分裂していく。

様々な色彩を留める事なく延々と変え続ける光。

それを見上げながら、りせが呟く。

「姫羅木の狐火も…こんな風に分裂するのよね…」

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