World Walker
そう思っていた目の前で。

「あいたっ!」

りせは修内太の拳をホッペにまともに食らう。

「痛いっ!何すんのよ、女の子に手を上げるなんてサイテー!」

頬を押さえて怒鳴るりせ。

「え、あ、わ、悪い…」

拍子抜けしたように詫びる修内太。

幾らメグとの戦闘の後でダメージを受けているとはいえ、メグよりも劣る修内太の攻撃をまともに受けてしまうとは。

「って、じゃない!りせ、覚悟しろ!」

油断してはならない。

この女は稀代の魔女をも敗北せしめた存在なのだ。

呪眼に魔力を注ぎ込む修内太。

同時に彼の手の中に、光の矢が発生する!

『矢』の魔術。

基本にして基礎。

殺傷魔術の初級だ。

これをりせ目掛けて放つ修内太!

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