World Walker
「はて」

紅はニヤリと笑う。

勝ち誇ったような笑みだ。

「どこぞに人の声真似上手な鸚鵡でもいるか?手を借りたいくせに命令口調で口走る辺りは所詮鳥だが」

「ぐ…」

つまりはもっと丁寧に言い直せという事らしい。

性格が悪い。

「お、お願い…どこか休める所まで乗せていってよ…」

「ほぅ」

紅の笑みがより顕著となった。

「そういう可愛らしい要求も出来たのだな、知らなかったぞ」

(アンタが言わせたんでしょうがっっっ!)

りせは腸を煮えくり返らせた。

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