World Walker
いつだってそうだ。

乙女は夢物語のような理想や幻想を口にし続け、それを現実にしようと剣を振るい続けた。

誰に指差されようが、誰に笑われようが、決して立ち止まる事なく。

その純粋なまでの志と姿が、多くの者達に勇気と希望を与え、彼女に力と人脈を貸し、最後にはまさしく戦乙女としてこの彼の地に君臨させた。

至誠は必ず通じる。

乙女は今も尚そう信じている。

だからりせとて、きっと乙女の言い分を分かってくれる。

そう思っていたのだが。

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