World Walker
戦闘は続いていた。
血のぬめりで柄が滑り始め、刃毀れで切れ味の悪くなった剣を捨て、りせは槍のみでの戦術に切り替えていた。
素早く刺突を放ち、複数…二桁近い兵士を瞬時に行動不能にする。
武器を弾き、剣を握る手の腱を切り、足を貫いて立てなくして。
殺す必要はない。
要するに動けなくすればそれでいいのだ。
でないと。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」
何せこの数だ。
全員まともに相手していたのでは、りせの体力がもたない。
現に。
「くっ!」
集中力が乱れてきたのか。
時折矢がりせに命中する。
既に数本の矢が、彼女の体に刺さっていた。
甲冑を着ているものの、鎧の継ぎ目に命中しては防げない。
槍を回転させて防御する余裕もなくなってきていた。
だというのに。
「っ…!」
帝国本国から、更なる鈍色の一団が接近してくるのが見えた。
「増援…!」
血のぬめりで柄が滑り始め、刃毀れで切れ味の悪くなった剣を捨て、りせは槍のみでの戦術に切り替えていた。
素早く刺突を放ち、複数…二桁近い兵士を瞬時に行動不能にする。
武器を弾き、剣を握る手の腱を切り、足を貫いて立てなくして。
殺す必要はない。
要するに動けなくすればそれでいいのだ。
でないと。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」
何せこの数だ。
全員まともに相手していたのでは、りせの体力がもたない。
現に。
「くっ!」
集中力が乱れてきたのか。
時折矢がりせに命中する。
既に数本の矢が、彼女の体に刺さっていた。
甲冑を着ているものの、鎧の継ぎ目に命中しては防げない。
槍を回転させて防御する余裕もなくなってきていた。
だというのに。
「っ…!」
帝国本国から、更なる鈍色の一団が接近してくるのが見えた。
「増援…!」