World Walker
一人でよくもここまで。

そう思えるほどに、りせは帝国の騎士達を倒していた。

死した騎士こそいないものの、逆にその方が難しい。

相手の命を庇いながら行動不能にさせる。

しかもこの圧倒的な戦力差で。

りせの力量が窺える。

が。

「槍を」

皇帝は副官から槍を受け取る。

なかなかに楽しめた余興だったがここまでだ。

あの小娘、このまま生かしておけば必ずや帝国の覇業の障害となる。

本当にあの娘が女神国の兵なのかどうなのかなど些末な事。

要は皇帝の邪魔になるかどうかだ。

そして結論は出た。

「覇業の礎となれ」

皇帝の放った槍が、一直線に戦闘中のりせへと襲い掛かる!

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