World Walker
「何と無謀な」

「滅茶苦茶な奴だ」

紅が東方同盟の兵士達に進軍を命じ、乙女が自ら切り込む。

東の地と西の地、両軍の兵が入り乱れての大規模な大戦。

怒号と撃剣の音が、大地を揺るがすように響き渡る。

そんな中で。

「はあぁぁあぁっ!」

魔槍の払いを繰り出すりせ。

帝国の騎士達を一掃して、皇帝に肉薄するものの。

「フン」

彼は乙女から受け取ったカタナでその払いを弾く。

「面白い…まさか二度目の雌雄を決する戦いが乙女でも紅でもなく、お前のような新たな戦乙女とはな」

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