透明少女 ~フタリキリ~
懐中電灯がフロアを照らし出す。

そんなことをしたところで、警備員にはあたし達の姿は見つけられない。

それより月乃を捕まえないと…

走り去る足音に、警備員が、何も見えない空間にライトを向ける。

バカな人だと思いつつ、足元を照らしてもらえるのはありがたく、あたしは光の筋の中を走った。
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