透明少女 ~フタリキリ~
『わたし達二人で暮らそうって話したよね?
とっても素敵な夢だった』

「ええ」

画面に向かって浅くうなずき、慌てて口を押さえる。

ここはネットカフェの個室。

扉は閉めてあるし、誰かが覗きにきたところであたしの姿なんて見えないけれど、黙って入り込んでお金を払わずに使っているという後ろめたさはある。
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