透明少女 ~フタリキリ~
小さな子供があたしの靴を指差しながら母親の手を引っ張ったけど、母親は子供の示す先を見ようともせずに子供を連れて去っていった。

何だかうちのママみたいだった。

あたしはちょっとイライラして…

ちょうどすれ違った人の帽子を掴んで投げた。

あたし達はますます止まらなくなって…

道行く人々をわざと突き飛ばしながら、商店街を駆け抜けた。
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