透明少女 ~フタリキリ~
あたしと月乃はおじいちゃんのタンスから、ぶかぶかのパジャマを引っ張り出した。

月乃はやっぱり赤いのを選んだ。

下着は、なくても今更、気にならなかった。

あたし達は二人で一つのベッドで眠った。

朝が来たら、月乃だけが透明なまま、あたしは元の家に戻る。

そうなることを疑わなかった。
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