透明少女 ~フタリキリ~
向かった先は、化粧品の棚だった。

月乃が何をひらめいたのか、すぐにあたしもピンときた。

ファンデーションにアイブロウに、夏だから置いてる安物のサングラス。

マニキュアも忘れずに確保。

ヘアカラーも盗んできたけど、帰り道で月乃が急に臭いが嫌だって言い出して…

駅の前を通った時、ちょうど改札からおじさんが二人出てきたので、二人のカツラをサッと取って走って逃げた。
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