そして少女は兵器になる
「ううぅぅぅぅ、あああぁぁぁぁぁぁぁ――っっっっっ!!」

少女が叫んで、それは始まった。

体を反りに反って大きく振られた頭から――髪が長く靡く。

これはなあに?

悠長に思っていた私は、髪の毛束に真横から鞭打たれた。

「あ゛っ!?」

体が空間と空間の狭間に、置いていかれる――そんな錯覚の直後には、私は壁に衝突していた。

床に崩れた私は、

「いき、のこ、る……っ!!」

赤い目をまさに血走らせている彼女に、

「いき、のこる、のは、わたし……!!」

「!! っ、ちがう……わたしが、いき、のこ、るの……!!」

一瞬で、真っ向から、対立した。

私の知識が、彼女の存在を許可しない。

彼女の存在を許可した時は、私の存在が許可されない……そう訴えているし、私も、自分の知識に異論はなかった。

大きく頭を振って、少女がまた髪を伸ばしてくる。

太い太い鞭のようなそれを、私は逃げずに、

、、、、
捕まえた。

両手で、がっしりと。
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