そして少女は兵器になる
部屋には、私が目覚めた時から変わらず、ベッドしかない。

パイプにマットを敷き、シーツを被せただけの、簡素なベッド。

部屋も白い。ベッドも白い。いつの間にか、私の体も、白くなっていた。

肌も、髪も……白く。

見上げれば、眩しい天井には、人が立っている。

みんな、私を見下している。

昨日も、一昨日も、私が目覚めてから、ずっとずっと、上から。

私は、たぶん彼らに飼われているんだ。

だからここにいるんだ。彼らの視線を浴び続けるのが、私の人生なんだ。

そう思ったし、そう思うしかなかったし、そう思わずにはいられなかった。

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