そして少女は兵器になる
老紳士の鷹眼が、博士へ向く。

「これが完成だな?」

「ああ、だから呼んだのだ。不備はないだろう?」

「うむ。よしとしよう」

「ふん。なら、0は俺が好きにして構わんな?」

「ああ。もちろんだとも。私は、この子をいただこう」

男達が、トントン拍子にやり取りを交わす。

私は、どうすればいいかわからない。

わからない。だから、

「ねぇ」

だから私は、初めて、人に質問した。

「わたし、これから、なに、すれば、よい?」

すると、

「ふふ」

老紳士は立ち上がり、頭上から問うてきた。

「君は、生きたいかね? どんなことをしても、とにかく、生きたいかね?」

知識が、本能が、

「いきたい」

と即答する。

どんなことを、しても。
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