そして少女は兵器になる
このまま、その爪が降り下ろされたならば、私はどうなる。

そう自問した時、知識が、答えを弾き出した。

頭を潰され、首がもげ、血飛沫を噴出して、私は死ぬ。

そればかりか、醜悪なよだれを垂らす獣に私の肉は舐めなぶられ、牙に引き裂かれ、咀嚼され、血肉にされてしまう。

八つ目をぎょろつかせる獣に、吸収される。ただの栄養として。

弱肉強食の前に置かれた私は、

「ちが、う」

その摂理に、立てられた道筋に、違和を見つけた。

さっき獣の咆哮を食らった瞬間に覚えた爽快感が、私に別の答えを、未来を、教えてくれる。

「いき、のこるのは」

そして次の瞬間、ぶぢりと強烈な音をあげて、首なしになった。
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