先生の秘薬
どのくらい

経っただろう。

栞が口を開いた。


「悠月。」


「ん?」


「私、逢坂を信じたい・・。」


「うん。」


「けど・・・さ・・・」


「・・・栞。
 今日はもう何も
 考えないようにしよう。
 ちょっと頭休めよう。
 今は何を考えても
 いいことなんて
 思いつかないよ。」


「・・・そうだね。」


「久遠先生誘って
 夜ごはん食べに
 行こっか。」


「・・だね♪」


私たちは少し

力ない笑顔で

微笑み合い、

重い体をひきずって

久遠先生の部屋に向かった。

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