先生の秘薬
「私たちが勝手に
 逢坂先生のことを
 調べているんです。」


栞が久遠先生を

フォローするように

高槻さんに向かって言った。


「・・・特に話すことは
 ないわ。」


高槻さんはそう言った。


けど、その場から

動こうとしない。

まるで私たちからの

言葉を待っているかのように・・・。



「あなたは・・・」


高槻さんが私を見る。


私は言葉を続ける。


「・・・あなたは
 逢坂先生のことを
 ちゃんと逢坂先生と
 言いました。」


久遠先生と栞も

何か気づいたかのように

春木さんを見る。

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