先生の秘薬
「なにそれ?」


栞が不思議そうに

カギを見る。


「本当になにかの
 『カギ』
 みたいですね。」



後ろから

久遠先生が言う。



私はカギを

じっと見つめる。



すべての『カギ』



高槻さんは



逢坂先生を



待っている。






このカギを使えるのは




きっと逢坂先生だけなんだ・・・。





「帰ろう。
 きっと私たちに
できることは
 ここまでだと思う。」





私はカギをにぎりしめ

車へと戻っていった。

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