先生の秘薬
「1時間ぐらいで
 いいですか?」


「うんうん♪
 まぁ遅くても
 セッケンカタカタ
 鳴らしながら
 待っててよ(笑)」


「古すぎですよ
 真柴さん(笑)」


「あはは♪
 行こう悠月♪」


「うん。」



久遠先生が

少し心配したような目で

私たちを見送る。


大丈夫だよ。


そんな意味を込めて

久遠先生に

少しだけ笑顔で

返した。


夕食の時間どき

だからなのか

お客さんが

いない。


私と栞の2人きりだ。


「やった♪
 貸切じゃん♪」


あいかわらず

テンションの高い栞。


傷のこと・・・

言わなきゃね・・・。


「栞・・・。」


「ん?なに?」


ロッカーに

バスタオルとかを

入れながら

返事をしてくる。


「少しだけ・・
 話さない?」


私はそう言って

近くにあった

長いすに腰掛けた。


「ん?いいけど?」


少し不思議そうな顔をして

私の横に栞も腰掛けた。


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