先生の秘薬
そして昼休み。

いつもの場所で

栞とお弁当を

食べていた。


「ほんと
 どうしようか悠月~。」


「そうだね・・・。」


「もうさ♪
 一至様が副顧問の
 化学研究部に入っちゃおうよ♪
 そしたら毎日一至様と会えるし
 めちゃウレピー!!みたいな♪
 ね♪悠月♪そうしよぉ~♪」


「とても気持ち悪いんですけど
 おバカさま・・・。」


栞はそう言ってため息をついた。

私と栞の会話を

聞いていたモノが

勝手に会話に混ざって

きたからだ。


今日も例外ではなく

久遠ちゃんとモノは

私たちと一緒にお昼を食べている。


モノはひたすら私たちの

会話に絡んでくるけど

久遠先生は入ってこない。

モノが暴走しそうになるときだけ

止めるといった感じだ。


けど、今日はそんな久遠先生が

めずらしく口を開いた。


「けど、本当に入るとこが
 ないなら化学研究部が
 いいかもね。
 基本的に自由研究だから
 活動もあまりしていない。
 この学校は必須部活の時間が
 あるからしかたなく籍だけ
 って生徒も多いからね。」

「そうなんだ♪
 じゃあ結構いいかもね悠月♪」


「うーん・・・。」


「じゃあ入部決定!!
 ケツ!ちゃんと悠月を
 連れてくるんだぞ!!」


「それが人にものを
 お願いする態度なの?!
 つーかケツじゃないし!!」

「んじゃあ尻。よろしく
 お願いしてやる。」


「久遠ちゃぁ~ん!
 ちゃんと教育してよぉ!!」


「あはは・・・」



久遠先生は困ったように

苦笑いをしている。

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