先生の秘薬
「よぉ~!
 俺のフェアリィ~たちぃ~♪
 グッモォ~♪
 チュッ♪チュッ♪」


「やめて下さい!
 僕まで変な目で
 見られるでしょう!!」



入学式当日。


門をくぐるとそこには

得体のしれないモノが・・。


ソレは

新入生に誰かれかまわず

フェアリィ~と呼び

投げキッス乱発している

30代半ばであろう男と

それを必死で止めている

20代後半ぐらいの

マジメそうな男。



「フゥ。」



私は冷ややかな目線で

ソレを見て

ため息をついて

立ち去ろうとした。


「お!!
 そこのフェアリィ~♪
 よし!決めた!!
 今日から君は
 俺のモンだ!!
 こんぐらっちゅれぃしょぉーん♪」



「・・・・。」




「ちょっと逢坂(オウサカ)先生!
 やめて下さい!
 君!
 押さえておくから
 早く行って!!」


今にも私に

抱きついてきそうな

勢いのモノと

それを羽交い絞めにし

阻止している男。



私は何も言わず

冷ややかな表情のまま

その場を後にした。
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