先生の秘薬
「あ。それ美味しそう。」


「ん?これ?
 食べる??」


「ありがと。」


「明日は初の部活だね~」


「だね。」


少し違う話しをすると

見事に話しが変わる栞。

表情もころころ変わって

とても可愛いと思う。



「ちょっと楽しみ♪」


「早く帰りたいよ。」


「まぁまぁ♪
 せっかくなんだし
 楽しまなきゃ損だって♪」



楽しまなきゃ損か・・・。



私の中で

残りの人生を

楽しんでろと言った

逢坂先生の微笑んだ顔が

ふと浮かんで消えた。

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