先生の秘薬
「おはよう悠月♪
 明日からさっそく
 バイト探そうね♪」


朝から元気に

私の席までかけ寄って

話しかけてくる栞。


「それより
 どうしよう栞・・・。」


「あー・・・
 久遠ちゃんね・・・。
 今日学校終わったら
 とりあえず化学室に
 行こう!
 で、なんとなく
 世間話しあたりで
 様子見ながら・・・
 で、どう??」


「そうだね。
 とりあえず化学室に
 行こうか・・・。」


「うん!
 がんばって悠月!」


「うん・・・。」


「大丈夫だって!
 いざとなったら
 助けるから私♪」


「ありがとう栞。」


「・・・なんだか・・・」


「ん?」


「そんな優しい顔で
 笑う悠月見るの
 初めてかもしれない・・・。」


そう言って

少しテレたように

うれしそうに

微笑んでいる栞。



なんだか

少しだけ懐かしい

温かいモノが

私の心の中に

流れ込んだような気がした――。
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