先生の秘薬
終業式も終わって

私たちは化学室へと

向かった。


もう少しで

化学室という廊下に

さしかかった時

化学室のほうから

2人の人影が

歩いてきた。


「・・・
 あれって・・・」


「伊波先生と・・・
 久遠ちゃんじゃない?!」


どんどん

近づいてくる2人。


そして声が

かけれる所まで

近づいた。


「あ、美倉さんに
 真柴さん。
 部活ですか?」


笑顔で聞いてくる

久遠先生。


「はい♪」


元気に返事をする栞。


「化学室は開いてますから
 自由に使って下さい。
 準備室には逢坂先生が
 いますから。」


「え?久遠ちゃんは??」


「僕はこれから
 伊波先生と講習会に
 行かないとダメなので
 今日はもう戻りません。
 夏休みあけまで
 会えませんね。
 2人とも夏休み楽しんで
 下さいね。」


久遠先生の後ろで

伊波先生はイヤな

感じの笑みを浮かべている。


ど・・・

どうしよう・・・。


ここで久遠先生に

言わなければ



もうチャンスがない!

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