先生の秘薬
「バイトのことで
 お聞きしたいんですが・・・」


栞が話すのを

横で聞くだけの私。


ほんと栞って

行動的だな・・・。


「・・・はい・・はい。
 わかりました。
 2人でお願い
 したいんですが・・・」


うまく話しが進んでるみたい。


よかった。


これであとは久遠先生と

話し合えば準備が整う。



「・・はい。
 よろしくお願いします。

 悠月!OKだったよ!
 履歴書だけ準備しないと
 ダメみたいだけどね。
 あと日にちが
 一番近い日付の3日間は
 埋まっちゃったから
 その次の来週の3日間
 になるって。
 もう一応申し込みは
 しちゃったけど。」


「うん。私は別に予定は
 ないから大丈夫だよ。」


「じゃあ決まりね。
 履歴書用の写真とか
 取りにいかないとね。
 駅にたしかあったよね~。
 帰りに撮ろうか♪」


「そうだね。」


「あ!そういえば
 あのイケメン彼氏は
 大丈夫なの??」


「ん?大丈夫って?」


「ほら、夏に
 結構予定入れてるし・・。」


「あ、うん。
 大丈夫だよ。
 たまに会ってるし
 向こうも夏は部活の
 合宿とかあるみたいだし。」


「そっか。
 ならよかった♪
 あ!久遠ちゃん!」


入り口のほうを

見ると久遠先生が

化学室に入ってきていた。


「こんにちは。
 ちょっと入るタイミングが
 つかめなくて・・。」


そう言って少し

苦笑いを浮かべている。


「気にしなくていいのに!
 こっち座って久遠ちゃん♪」


栞の言葉に

久遠先生は素直に

したがって

私たちの向いの席についた。

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