あおぞら。




“濃厚なほう”が終わると、沢田さんはわたしを見て「顔真っ赤、可愛い」と笑った。


年の近い異性に“可愛い”など言われたことがないので反応に困る。




平静を装うために、プリクラの落書きに専念した。

しかしやはりチュープリの落書き、特に失敗バージョンはなにを落書きするか困った。


携帯に送信する画像は、ピースしてるあたりさわりのないものにした。

しかし沢田さんは容赦なくチュープリ(しかも失敗バージョン)を選ぼうとするのでそれだけは阻止した。



ゲーセンをぐるっと一巡りしてから、レンタル屋に向かう。


「ぅわっと!」

「わっ、大丈夫?」



今日も履き慣れないヒールを履いているので、度々かかとを踏み外す。


今までも沢田さんの前で何度かやってしまっているので、特に恥ずかしいと感じることもなかった。





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