あおぞら。



「わたしで良ければ、お聞きしますよ」



幸い店はガラガラ。近藤さんもこのタイミングを見計らったのだろう。



「……彼女が妊娠しちゃったかもしれないんだよね」



わお。
見事なまでにプライベートだ。



「えっ…と……産ませるんですか?」

「無理だよ!!」



無理なのか。



「いや、彼女が嫌いとかじゃなくてタイミングがさ、俺もフリーターだし養えるほど貯金あるわけでもないし、もちろん彼女も俺がそんなんだってわかってるだろうけど、迷ってるみたいでさ…。」



中絶。


もちろん経験はないけど、高校の頃にはクラスに数名ほどいた。


しかしいつ自分の身に降り懸かるかもわからない問題。軽々しく答えられはしない。






< 40 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop