キミに会いたい
「ありえない、だろ。‥それでも、お前に会えたんだ。」
涙を浮かべたまま優しく微笑む彼を見ると、
自然と彼の頬に手を伸ばしていた。
「ごめんなさい。あなたの夢について、まだ信じきれてないけど‥私には目的があるの。だから、夢じゃなくて今の貴方を信じるわ。」
「‥目的って、なんだ?」
パシッと私の手を掴んで、少し身体を離す彼の行動にチクリと胸が痛む。
「‥それは言えないの。けど、いつか貴方に言うわ。」
真っ直ぐ見つめてくる彼に、そう呟くと
彼は「わかった。」とだけ言い、
私の額に口付けを落とした。
「‥えぇっ!?」
ビックリして目をぱちぱち瞬かせると
だんだん状況が分かり、ボンッと顔が真っ赤になっていた。