キミに会いたい


「お前が信じられなくても、俺が春乃を信じてる。

それに俺にも本当の目的があるからな。
言えない事は、お互い様だ。気にする事はない。」


赤面している私の身体を完全に引き離すと頭をポンポン撫でてから、彼は玄関口まで歩いて行った。


「‥って!貴方どこ行くの!?」


出て行こうとする彼を引き止めると、彼は振り返って

こう言った。


「‥夕飯の材料貰ってくるんだ。

  それと、春乃。俺の事、名前で呼ばないと‥俺、帰って来ねぇから。」


ダメよ、そんなの困るわ!せっかく会会えたのに側に居なきゃ彼を守れないじゃない!


「わかった。ちゃんと帰ってきて、渉。」

 「おう!待っとけよ!」

ニッと歯を見せて笑う彼は嬉しそうに返事をして出て行った。


――――――‐‥
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