キミに会いたい
「そんなのダメじゃない!タダであんなに沢山の食材を貰ってたなんて、渉の幼なじみに悪いわ!」
ちゃぶ台をバンッと叩き、立ち上がる私を下から見上げる彼はため息をついていた。
「別にタダじゃねぇよ、たまに用心棒の仕事も頼まれてやるからな。」
グッと親指を立ててドヤ顔をする彼を見ると、私は大きなため息を吐いた。
「それでも、いつも用心棒の仕事してたわけじゃないんでしょ?
だったら、私も何か手伝うわ!
じゃなきゃ、あんなに沢山受け取れないわよ!」
仁王立ちをしながら次々と言ってくる私を見て、
怒ってる事が分かったのか彼は観念したように首を縦に振った。
「わかったよ、春乃に何か仕事を貰えないか聞いてみる。」
彼の答えに満足した私は、すぐに座って朝食の続きを食べだしたのだった。