キミに会いたい

「はじめまして。
 木谷 春乃です。
 渉がいつも八百屋に食材を貰いに行くって聞いたので、
 なにか手伝えないかと思いまして‥お願いします!
 看板娘でも何でもします!
 働かせてください!」

そう言って、渉の幼なじみに向かって頭を下げた。


「‥僕は夜城 真[ヤシロ マコト]。
 渉の幼なじみです。
 渉が連れてきたなら良い人なんだろうね!
ちょうど看板娘を探してたんだ。
もちろん、宜しく頼むよ!」

頭を下げていた私を、ゆっくり顔を上げさせて笑顔で

そう言った彼に嬉しさのはあまり、私は思わず抱き付いていた。


「夜城さん、ありがとう!」

「おやおや。」


クスクス笑いながら抱き付いた私の頭を優しく撫でてくれる彼に癒やされていたが、

 後ろから不穏な空気を感じ

恐る恐る振り向いてみると‥

 渉が不機嫌丸出しの表情で夜城さんを思いっきり睨んでいた。

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