あの時も、これからも
紗雪にとって、いや紗雪と由斗にとってしるふはかわいいかわいい妹だ
別にしるふが男と付き合うことに反対はしない
けれどしるふを泣かせようものなら、しるふの本質を見抜けないようならしるふを任せるつもりはない
両親を目の前で亡くしたしるふは子供のころから我慢することに慣れてしまった
強がりで人に頼ることが苦手で、なんでも一人で抱え込む
それをしっかりと見抜いたのは海斗が初めてだ
海斗の隣にいるしるふを見た時に確信した
しるふは海斗を心から信頼していて大切にしていて、そして海斗ならしるふを任せられると
それは海斗がしるふに向ける瞳がとても優しくてちゃんと「しるふ」を見ていたから
だから遠回しに?結婚を催促していたのだが
どーしてこうなるかな…
はあ、と盛大にため息をつく紗雪にしるふは思い出したように視線を向ける
「雪ね、海斗が私を置いて行った理由聞かせてあげようか」
「は?」
置いて行くことに理由なんてあるのか?
別にしるふが男と付き合うことに反対はしない
けれどしるふを泣かせようものなら、しるふの本質を見抜けないようならしるふを任せるつもりはない
両親を目の前で亡くしたしるふは子供のころから我慢することに慣れてしまった
強がりで人に頼ることが苦手で、なんでも一人で抱え込む
それをしっかりと見抜いたのは海斗が初めてだ
海斗の隣にいるしるふを見た時に確信した
しるふは海斗を心から信頼していて大切にしていて、そして海斗ならしるふを任せられると
それは海斗がしるふに向ける瞳がとても優しくてちゃんと「しるふ」を見ていたから
だから遠回しに?結婚を催促していたのだが
どーしてこうなるかな…
はあ、と盛大にため息をつく紗雪にしるふは思い出したように視線を向ける
「雪ね、海斗が私を置いて行った理由聞かせてあげようか」
「は?」
置いて行くことに理由なんてあるのか?