あの時も、これからも
「ちょっと、園ちゃん!」
「黒崎って、あの黒崎病院御曹司?」
「そーです、世界からも注目を集める凄腕医師、黒崎海斗その人です」
藤宮は、一瞬瞳を細めると苦笑する
「確か今ドイツにいるって」
「そーですよ。だから私が立花先生を守ってるんです」
園田がふんと偉そうに胸を張る
「…そっか、じゃあ立花には手を出せないな」
何かを悟ったようにふと目を閉じて、静かにそうつぶやくと優しい笑顔をしるふに向けてくる
「さすがは我がゼミのマドンナ、だな」
頑張れよ
そう言い残して藤宮は背を向ける
「え?藤宮先輩?」
人にまぎれていく背に呼びかけるが、藤宮は振り返ることはない
頼りなく伸ばした手が宙を舞う
「……立花先生」
浮かせた手のやり場に困っていると、隣からちょっと低い園田の声がする
呼ばれて振り向くと目の座った園田と視線がぶつかった
「黒崎って、あの黒崎病院御曹司?」
「そーです、世界からも注目を集める凄腕医師、黒崎海斗その人です」
藤宮は、一瞬瞳を細めると苦笑する
「確か今ドイツにいるって」
「そーですよ。だから私が立花先生を守ってるんです」
園田がふんと偉そうに胸を張る
「…そっか、じゃあ立花には手を出せないな」
何かを悟ったようにふと目を閉じて、静かにそうつぶやくと優しい笑顔をしるふに向けてくる
「さすがは我がゼミのマドンナ、だな」
頑張れよ
そう言い残して藤宮は背を向ける
「え?藤宮先輩?」
人にまぎれていく背に呼びかけるが、藤宮は振り返ることはない
頼りなく伸ばした手が宙を舞う
「……立花先生」
浮かせた手のやり場に困っていると、隣からちょっと低い園田の声がする
呼ばれて振り向くと目の座った園田と視線がぶつかった