あの時も、これからも
「だったらなぜ合コンに行こうと思う」

わけわからんわ、と莉彩が眉を寄せる

「だから、一度も行ったことないし。社会勉強の一環?」

「んな勉強いらないから!!」

まったく黒崎先生は何言っちゃってくれてんのよ

これでしるふがお持ち帰りでもされたらどうするんだ、あの男は

もし仮に、絶対そうなってほしくはないが、しるふがお持ち帰りされたら確実に激怒(持ち帰った相手に対して)することが分かっていて

なぜ、止めない

その心情が理解できない

「どんな雰囲気か味わってみたいんだけどなー」

「ダメ!!絶対に、ダメ!!本気で行ってみないさい!!もうしるふとは一生口きかないから!!」

我ながらなんと幼稚な条件

「んー、莉彩と口きけないのは痛いな。海斗の愚痴を聞いてくれる人がいなくなる」

「でしょ?だからやめときなさい」

はい、返事

「はーい」

残念、これで新しい恋は見つからないかー

と肩を落とすしるふをため息とともに見つめた
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