Girl's? collection 2
隣の会長を横目でチラッと見る。
とてつもない美人だ。
うん。それは認めよう。
でもまぁ…だからと言って。
なんなんだ、この状況!!
「もう暗いな。」
不意に会長が口を開いた。何と言ったらいいのかわからず「は、はぁ……。」としか言えない。
「今年は寒波が例年より早く到来するらしい。秋はすぐに終わるだろう。」
とりあえず相づちをうつ。会長はそのまま続ける。
「それにしても今の国会は荒れているな。総理大臣があくせくするのもわかるがとりあえず目を向けるべきなのは……」
話がえらいところに進んでるな。会長はオレのことを気にせず現在の政治経済について話し続ける。
「微妙な顔をしているな。」
「もともとこういう顔なんで。」
「いやいや、顔の出来のことを言っているのではない。不思議そうな顔をしているといっているんだ。」
不敵に笑う会長。その表情からは何を考えているのか全く分からなかった。
「君の部活のことだが、私の意見は変わらない。だが、君があそこまで反抗してきたのは面白かったのだ。よいかね?何が言いたいかといえば、私は君を観察してみたいんだ。」
「観察?」
「ああ、だからしばらく私のそばにいてほしい。」
「はい?」
「だから言っているだろう———―
————私と付き合ってくれと言っているんだ。」
何でもない事のようにさらっと言ってしまう。実際何でもないんだろうけど。
思考が停止するのが分かった。ハルカと初めて話した時のように。