Girl's? collection 2
side ナオキ
「おはよう・・・ございます。」
「お早う。今日もご苦労だな。」
なんというか、会長と付き合うのは恋人関係というより主従関係に近かった。俺は毎朝会長を迎えに行き、一緒に登校し、そして放課後ともに帰る。それの繰り返しだ。
「お、お荷物お持ちしましょうか。」
「大丈夫だ。それにしても、君はいつも微妙な顔をしているな。」
会長はこの状況をどこか楽しんでいるように思えた。内心ほくそえんでいるのだろうか。
「どうだい、部活のほうは。完成したのか?」
「まあ、いつも通りですよ。」
オレははぐらかす。会長が部活のことを尋ねるたびにいつもこのようにした。スパイのようになる気は全くないのだから。
会長の家は学校から少しばかり遠い住宅街にあった。俺の家とは反対方向にあるのだが、彼女の命令により、毎日迎えに行くことになっている。それにしてもあれから一週間、慣れというものは時として怖いものだ。今はもう会長を怖いと思うことは少なくなった。
「文化祭ももうすぐだな。」
「会長は何か準備してるんですか?」
「は?」
珍しく驚いた様子で会長はおれを見た。そして大げさにため息をついた後、「よいかね?」と前置きをした。
「私は生徒会長であり、生徒会としてパンフレットの作成、プログラム、会場の細部の設定、先生方との綿密な打ち合わせ、その他もろもろをしている。毎日放課後遅くまで学校にいるのはただの暇つぶしだと思っていたか?」
「す、すいませんでした。」
まあ、頭は上がるわけがないのは当たり前なのだけれど。