Fate
「いらっしゃいませ!お一人様ですか?」

「あっ待ち合わせ…
ったく、アイツら…」

えっ?

私の案内を待たず、奥に進み…

「おぃ、お前らなぁ…先輩を呼びつけておいてさ、ナンパか?あぁ?」

っと

小林クン達に一喝すると私を振り返り、

「俺、ここで(笑)」

そう言って微笑んだ。

クールな目元が瞬時に印象を変えた。

その瞬間、私の心臓がドクンっと大きく波打った。

漫画じゃなくて、リアルな男の人の表情にときめいたのはこれが多分初めて…

綺麗な顔だなぁ。


「えっー!嶋さんっ♪こんばんは!」

ユミが興奮気味に言った。

「こんばんはユミちゃん」
「えっ、嶋さん、小林君達とお知り合いなんですか?」

ユミの質問に苦笑いをうかべて

「うーん。超出来の悪い後輩?」

「ひっでー!嶋さん。可愛い後輩でしょっ!!」

小林君達が声を揃えて言った。

「ユミちゃんに話してなかったっけ?俺はそこの医大付属病院の研修医で、コイツらは医大3年生なんだよ。」


「ウソーっ!!凄ーいっ!!」

ユミ…完全に目の色が変わってる…

舞い上がりまくってる…

「ユミちゃんこそ、コイツらと知り合い?」

えっ…

「うーん、今日知り合った?小林君の彼女がみずほ?」

不意に話題が私に振られ、みんなの視線が私に集まりガチガチに固まってしまった。
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