Fate
「ごめんなさい。ちょっと先約があって…」

「ぷっ(笑)。わさわざ電話くれたりして、メールで良かったのに…」

えっ…

「でもっ…」

「真面目なんだね。」

なんだそれ?

いろいろ話したいなーって思ったのに、要件だけ言ってサヨナラって…

良かった…

断って。

金曜の夜

予定が無いって寂しい…
最近、急にそんな風に感じるようになった。

昔なら(田舎にいた頃)《明日から休みだ》って思うと、それだけで嬉しくて楽しくて…

家族が傍にいたからなのかな…

やだな〜

今頃になって《ホームシック?》


涙は好きじゃない

一人で部屋で泣くなんて私のキャラじゃない。

目頭が熱くなって、鼻の奥がツーンとしてくる。

プルル…プルル…

「はいっ。」

コイツは必ずコール3回以内に電話にでる。

「何してた?」

「何してた?って…こんな時間にお前なぁ…
彼女とベッドの中だから。」

「えっ?妄想?どうせ独りでエロ動画でも見てたんでしょっ。」

「図星だよ。」

「エロ〜」

「何なんだよっ!」

「みずほだよっ」

「…何かあったか?」

憎たらしい言い方してるのに何故か気にならない。
むしろ、優しささえ伝わってくる。

コイツの声を聞くと不思議と落ち着く。

私の精神安定剤!?

木戸祐輔

私の幼なじみ

たった一人の《男友達》
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