〜Final Answer〜
ただ泣きじゃくる私からそっと離れた亮太は、
『なんだ?その顔…。』
そう言って笑った。
涙が止まらない私は、何も言えない。
『そんなに泣くなよ!』
笑いながら私の頭を優しく撫でてくれた…。
それでも頷くしかできない私に、亮太は、
『…話があるんだ…。』
真剣な顔で私を見つめ…私の手を引き…どんどん歩いていく…。
何とか涙を堪えた私は…ただ亮太について行くしかなかった。
電車に揺られ…二駅目で降りた…。
電車の中はやっぱり満員で…
いつもうんざりする満員電車も…
今日は亮太が私を周りからブロックしてくれて…いつもより苦痛ではなかった。
むしろ…亮太に抱きしめられて…ドキドキして…嬉しくて…心地よかった…。
ドキドキを隠せない私は、どこへ連れて行かされるのか分からないまま、ただひたすら歩く亮太について行く…。
…亮太…どこに行くんだろう…
そう思っていると、駅を出て少し歩いたところで亮太は歩みを止めた。
私の目の前には、すごく大人な雰囲気の…バーがある…。
こんなとこ…親友と興味本位で一度行ったことあるくらいで…私には到底縁のない場所だと思ってた。
亮太は何の躊躇もなく…バーのドアを開けた。