〜Final Answer〜

そういえば…

さっきから体がダルい…


でも…気にしちゃいられない…


今の俺の頭の中は…理夜だけ…



普段の俺ならこんなとき走れない…


だけど、理夜のことでいっぱいだった俺はいつもの俺じゃない。




夢中で走っていた。








駅に着くと…


切符を買うのさえ煩わしい…


理夜の駅までの金額なんて見ている暇はない。


適当にボタンを押し、切符を買った。


改札機に焦れったさを感じながら階段を三段抜かししながらかけあがる…。



調度よく来ていた電車に、俺は滑り込むように入っていった。



俺が入った瞬間…ドアが閉まる…。



間一髪だ…。




荒い息を整えようと、大きく息を吸い込む…。




それを2〜3回繰り返すと…

なんとか落ち着きを取り戻した。



…こんなにすぐに落ち着くのは…


劇団のお陰だな…



毎日のように、筋トレさせられてるし…。



この時ばかりは、あの過酷な筋トレにありがたさを感じていた。



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